松浦珈琲 matsuura coffee 辺境の自家焙煎珈琲豆販売店

熟成する珈琲豆 松浦珈琲の豆の秘密

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「熟成」とは「ゆるやかな酸化」です。
食品は空気に触れることによって、多かれ少なかれ酸化がすすんでいきます。
酸化が急激にすすめば腐敗・劣化となりますが、ゆるやかに酸化がすすんだとき「熟成」という状態が生まれることがあります。

ここはまず、チーズにたとえると、わかりやすいでしょうか。
チーズは、空気と反応してゆっくり酸化がすすむとともに熟成もすすんでいきます。
グラフでいえばゆるやかに上昇しつつ、熟成のピークへ向かいます。
しかし、あるポイントでピークを迎えると、酸化がさらにすすむ一方で、熟成が今度は腐敗に転じ、しだいに香りも味も落ちていきます。
「チーズは腐りかけがおいしい」といわれるように、この腐敗に転じるポイントが、いちばんの食べごろです。
このポイントは、チーズの種類・質・温度や湿度などの環境によって、かわってくるでしょう。

また、これはチーズに限りませんが、ふつう、生(なま)に近く水分を多く含んでいるものほど酸化は急激にすすむため、賞味期限や消費期限は早くなります。
逆に、中までしっかり火が通っていて水分が抜けているものは、酸化がゆっくりで日持ちする、とイメージできると思います。

珈琲豆にも、同じようなことがあてはまるのです。

きちんと焙煎できていない生焼け状態の豆、水分が残っている豆は、「ゆるやかな酸化=熟成」ではなく、「急激な酸化=劣化」が早く訪れるため、時間とともに味や香りが高まるということはなく、焙煎後はできるだけ早く消費しなければなりません。

しかし松浦珈琲の豆のように、中までしっかり焙煎できていて水分が抜けている豆は、ゆるやかに酸化がすすみ、熟成の上昇曲線がゆっくりとピークへと高まっていきます。
したがって時間とともに味も香りも深まっていき、ものによってはピークが1ヶ月以上たってから訪れるものもあり、賞味期限を長く設定することができます。

また、焙煎の状態によって豆の保存方法も変わってきます。
水分を多く含むものは、品質が劣化しやすいため冷蔵・冷凍しなくてはなりません。
しっかり火が通っているものは、常温保存が可能で、むしろその方が「ゆるやかな酸化=熟成」によりおいしくなります。

時間とともに熟成する松浦珈琲の豆。
珈琲業界では非常識といわれる、松浦珈琲の賞味期限の設定。
冷蔵・冷凍保存があたりまえのように言われてきた中での、「常温保存のすすめ」。
それらの秘密は、すべて焙煎技術にあるのです。

 


熟成する豆かどうか見分けるには?
松浦珈琲の焙煎技術/飲み頃について」にも書きましたが、豆を食べてみてください。
噛んだとき、中が生っぽく感じるのは、きちんと焼けていない豆。
ドリップしてもおそらくおいしくないばかりか、熟成はのぞめません。
カリカリと乾いた感じで食べられたらしっかり火が通っている豆。
熟成させても大丈夫、おいしい珈琲になる豆です。



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by matsuura_coffee | 2008-06-28 09:17 | 松浦珈琲の豆の秘密